精密エアースリット | 弊社エアースリットは、ニッケルまたは銅の薄板に、電気鋳造法によるミクロン単位の微細な溝加工を施しています。従来のレーザードリルによる加工とは異なり、溝のエッジはシャープで滑らかであり、溝の平行度も非常に高くなっています。 特にニッケルは、他の材料に比べ耐食性が高く、耐久性に優れ、高温や低温での強度が高い材質の為、基板の強度が高く、取り扱いが容易となっています。 電鋳加工は、レーザー加工やエッチング加工に比べ、スリット幅:5μm以下の微細で高精度の加工が可能です。逆に、スリット幅が50〜60μm以上であれば、廉価なステンレス(SUS)製のレーザー加工品またはエッチング加工品をお選びいただく事も可能です。 基板の片面には深さ3μmのザグリを設け、スリットのエッジには厚さと同じ曲率を持つ構造を有します。これにより実質的なスリットの厚さがほぼゼロとなり、基板のどちら側から光を入射させても同じ効果が得られます。 エアースリットは、光学系で焦点上に結像された像のスキャニングシステムや分解システムの基本的な構成部品です。また、エアースリットを用いたスキャニングシステムから得られる情報により、光学MTFを容易に計算することが出来ます。その他、レーザー装置、光センサー、分光測定の他、検査・校正の基準などの光学以外の用途にも有用な光学部品です。 エアースリットに付着した汚れや塵のクリーニングには、弱いエアーブローが適しています。 エアースリットの基板は非常に薄いため、外的圧力に非常に弱く、曲げや歪み等により簡単に使用不能となってしまいます。そこで取扱いが容易な、φ16mmのアルミ製マウントに納められた製品もご用意しています。 高エネルギーレーザー用スリットは、熱伝導率の高い銅薄膜を基板とし、赤外線に対する反射率が非常に高い金コーティングを施したもので、損傷しきい値は約50MW/cm2(@700nm)です。 標準のカタログ製品の外に、以下のような特別注文にも対応します。お気軽にお問合せください。 ・スリット幅と長さ、基板の外径、および基板の外形形状の変更 ・1枚の基板への複数のスリットの加工 ・反射防止のための黒染め処理 ・レーザー加工、フォトエッチング加工による廉価タイプ(材質:SUS304、アルミニウム) ・タングステン、モリブデンなどの特殊な材質の製品
基板の材質:純度99.9%のニッケル(標準品) または、銅に両面金メッキ(高エネルギー用) スリットの位置公差:±0.2mm 基板の直径:φ9.5 +0.0/-0.1mm 基板の厚さ(t):20±5μm エッジの深さ(a):3μm マウント(枠)の材質:アルミニウム マウントに対するスリットの位置公差:±0.25mm スリット(基板)寸法 マウント(アルミ製枠)付スリット寸法 スリット(基板)断面図 型番・税込価格・納期未記載もお問い合わせ下さい。 |